STツムジ@介護分野です。
日々、利用者さんのお宅を訪問している古参の言語聴覚士です。
言語聴覚士は「食べる」「話す」のリハビリテーションの専門家です。
バリアフリー2018に行ってきました第3報です。
おいしくて、温めるだけ簡単なムース食の紹介です。
ムース食を販売しているのが日本ケアミール株式会社
介護食品(舌でつぶせる柔らかさの)の専用メーカー。
嚥下障害のある方むけの、いわゆるムース食を施設・在宅用に販売している会社です。
通販もあります。
ムース食ってなに?ミキサー食との違いは?
ムース食とは舌でつぶせ、まとまりやすい、飲み込みやすい食形態の嚥下食です。
ムース食はしっとりしているので、食塊形成(食物を唾液と混ぜ合わせてまとめること)がしやすく、嚥下もしやすいので、安全性も高い。
またムース食とミキサー食と比較した場合、ミキサー食はミキサーにかける際に水分(多くの場合はだし)を加えるため、量が増えます。
量が増えても、含まれる水分量が増えるだけなので、量あたりの栄養価は低いまま。
一般にムース食は脂質の割合が高いのです。
炭水化物・たんぱく質・脂質の三大栄養素のなかで、1グラムあたりの栄養量が断トツ高いのが「脂質」です。
(1グラムあたりの栄養量 脂質:9㎉/炭水化物・たんぱく質:4㎉)
効率よく、カロリーを摂取するには「脂質」を多く含む食品を摂取すればよいことになります。
ムース食は、栄養の面でも少量で高い栄養が効率よく摂取できる優秀な食事と言えます。
いざ、ムース食を試食!
日本ケアミールのブース展示です。
やわらか押し寿司「うなぎ」の試食をいただきました。
これがおいしかった。
うなぎの風味はしっかり。
ごはんの部分は少しざらっと米の質感が残っているのが、お寿司の食感ぎりぎりのところで、絶妙だと思いました。
他にも、ムース食を出しているメーカーがあり、そちらも試食したのですが、冷凍からの戻し方がうまくないのか、噛むとじゅわっと水分が出て、嚥下食としてはちょっとなあ…と思ってしまいました。
日本ケアミールのムース食が断然おいしい、一口にムース食と言っても、食べ比べると差があると感じました。
施設から在宅への拡がり
ブースで営業さんとお話ししました。
日本ケアミールは元々は給食から始まった会社。
介護食も当初は施設むけに始めたとのこと。
ムース食を採用している老健退所時に、利用者家族の「家に帰ったら、食事はどうすればいいの?」という声が多くて、在宅・一般向けにも拡げてきたそうです。
サンプルを送っていただくようにお願いしたので、社内で試食会をするつもりです。
感想はまた追記します。
2017年末「ムース食おせち」が話題に
実は日本ケアミール、社名は聞いたことがありました。
2018年に、高島屋で販売した「ムース食おせち」で話題になったからです。
1万2千円が一週間で100食、予約完売したらしいです!
来年のお正月にむけて、小さいお重のの低価格(3千円台、7千円台)を発売予定とのこと。
今後、需要が伸びそうですね。
安い、冷凍をレンジで温めるだけ簡単調理
イーエヌ大塚製薬の「あい~と」が有名ですが、1品おかずで700~800円程度します。
日本ケアミールのムース食は2~3品ずつ3食分で900円台と考えると安価だと思います。
ムーミーくんは1週間分ずつ、4週間分(28日分)まで、献立が異なります。
陶器の器に盛りつけて、ラップをして電子レンジで温めるだけで楽です。
冷凍なので、まとめ買いしてもいいですね。
お試し用9食分から試してみるのもいいですね。
1週間分21食セットが4種類あります。
まとめ
舌でつぶせるやわらかさのムース食、味や食感はメーカーによって違いがある。
ムース食のおせちがある!
ムース食を在宅で作ろうとすれば、非常に労力がかかります。
市販のものと組み合わせるなど、なるべく介護者に負担がかからないような工夫ができるといですね。
コメント
[…] […]
[…] […]
[…] […]
[…] […]