パーキンソン病のすくみ足をレーザーと音でWサポート Qピット

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Qピット 福祉用具・介護機器

STツムジ@介護分野です。

日々、在宅を訪問し、リハビリテーションを担当しています。

 

バリアフリー2018に行ってきました第5報です。

パーキンソン病などで起こるすくみ足を視覚と聴覚で助ける機器、Qピットの紹介です。

Qピットを開発したのは(有)ホームケア渡部建築

鳥取県の介護用品・福祉用具のレンタルと販売、住宅改修を行う業者。

 

世界初!特許出願中!

パーキンソン病などによるすくみ足を視覚CUE・聴覚CUEでサポートする身体装着型 移動支援機器「Qピット」を体験しました。

Qピット カタログ

Qピット カタログより

 

Qピットは、厚生労働省から実施団体とされた公益財団法人テクノエイド協会が実施する「障害者自立支援機器等開発促進事業」を活用し、開発された機器だそうです。

すくみ足とは

担当しているパーキンソン病の利用者さんに、すくみ足歩行で悩んでいる方がいます。

すくみ足とは、歩行を開始する前にその動作が止まってしまうことです。

歩こうという意思に反して、足がなかなか動き出しません。

特に、歩き始め・狭い通路を歩くとき・人とすれ違うとき・方向転換をするとき・椅子に座ろうとするときなど目的の場所に近づいたときに強く出ます。

 

すくみ足を解消するコツとしては、視覚・聴覚、両方の手がかりが有効です。

聴覚であれば、

・歩き始めや歩く途中に号令をかける

・音楽に合わせて歩く

視覚であれば、

・物をまたぎ越えて歩く

などが挙げられます。

在宅であれば、例えば、トイレまでの廊下の床にテープを貼って、そのテープをまたぎながら歩いているというような方もいますね。

 

また、パーキンソン病の方はいったん歩き始めても、小刻み歩行で前かがみの突進現象が起こりやすく、転倒の危険が大きいです。

 

すくみ足解消のための福祉用具

すくみ足歩行について、理学療法士と相談しているとき、杖・歩行器・靴からレーザーが出て、そのレーザーを手がかりに歩ける福祉用具があると聞き、以前に調べたことがあります。

 

ひかりステッキ(株式会社ティーアールファーマ)

http://www.tr-pharma.co.jp/hikaristick.html

 

HUFFPOSTでも紹介されました。

「レーザー・シューズ。この靴がパーキンソン病患者を普通に歩けるようにする」

レーザー・シューズ。この靴がパーキンソン病患者をふつうに歩けるようにする
テクノロジーが多くの人の生活を快適にしてくれるささやかな例が、意外なところにもある。

 

レーザー・シューズは値段がわからないのですが、ひかりステッキは4万円程度のようです。

どれも視覚的なCUE(外的刺激)ですね。

 

Qピットは視覚+聴覚Wでサポート

 

Qピット カタログ

Qピット カタログより

今回、体験したQピットは腰のベルトにつけた機器からレーザーが出るのに加え、一定のリズムの音で歩行のきっかけを与えます。

視覚CUE+聴覚CUEですね。

 

視覚CUEです。

実際につけたところです。

スイッチを押すとLED発光のレーザーが横向きラインで出ています。

Qピット 実物

ラインの長さは30センチ。

色は緑。

緑は赤より8倍視認性がよいとされるそうです。

上記の杖や靴はどちらも赤でしたね。

LED調整レバーで、LEDラインの照射位置を任意に調整できます。

 

聴覚CUEです。

IMG_5659

再生できるかわかりませんが、動画を貼っておきます。

ピッピッピと一定間隔で音が鳴ります。

4段階(60・80・100・120)でテンポを任意に選択可能。

高齢者は高音域の音が聴こえづらい方が多いので、イヤホンも使用できるようにしたそうです。

Qピット イヤホン

 

営業さんとお話ししたこと。

従来のレーザーが出る杖や歩行器だと、歩きながら杖をついたり歩行器の操作をしなければなりません。

パーキンソン病の症状として「二つのことを同時に行うのが苦手」傾向があります。

Qピットは腰に巻くだけですから、複数同時処理が必要ありません。

 

ラインを見て歩くことに集中する、簡単ですね。

 

ハンズフリーなので、手すりにつかまりながら、壁をつたいながら歩く方にもむいています。

また、床にテープを貼る方法は、畳やカーペットには難しいですが、レーザーであれば、床の材質は関係ありません。

 

使い方の提案

夜間、パーキンソン病の方が、薬の効きがよくない状態でトイレに行かなければならないとき。

ベルトのみパジャマの上からしたまま寝る。

機器は枕もとに充電しておく。

機器を充電器から外し、ベルトのマジックテープ部につけてトイレへ。

ズボンを下ろすときは、ベルトごと上にあげれば、ズボンの上げ下ろしの邪魔にならない。

Qピット 夜間

ベルトはとても伸縮性があり、びよーんと伸びていました。

長すぎるときはベルトの端を切ってもほつれない素材だそうです。

 

購入とレンタル デモは自費レンタルで

<購入>

メーカー希望小売価格¥90000(税抜き)

購入にあたっては、障害者総合支援法の日常生活用具給付事業(移動・移乗支援用具)の給付を受けられる場合があります。

市町村によって、受けられない場合があるようなので、市町村窓口にご相談ください。

 

<レンタル>

介護保険の対象にはなりませんが、自費でのレンタルが可能。

自費レンタル目安:3500~5000円(月)

 

レンタルできる業者を教えてくださいとブースでたずねました。

レンタル卸の「トーカイ」や「ニシケン」で取り扱いがあるそうです。

近隣のレンタル業者で取り扱いがなくても、その業者がトーカイやニシケンと取引があれば、レンタルできる場合もあるので、問い合わせしてみてくださいということでした。

トーカイ ホームページ

株式会社トーカイ|福祉用具サービス
福祉用具レンタル・販売・住宅改修などに関するサービスをご案内しています。

HPを見る限りは、北海道・東北を除き、全国展開されているようです。

 

ニシケン 福祉事業 ホームページ

株式会社ニシケン|建設機械・仮設資材・福祉用具・環境商品レンタル
建設機械や仮設資材のレンタルからスタートしたニシケンは、福祉用具や介護用品で少子高齢化に対応し、環境商品で地域環境社会の発展に貢献しています。現在、ニシケンのサービス拠点は九州・中国・関西から関東まで幅広く広がっています。

 

製品のお問い合わせ先

製造元:(有)ホームケア渡部建築

〒683-0104

鳥取県米子市大崎290-1

TEL:0859‐28‐8487

FAX:0859‐28‐8630

MAIL:homecare-k@sea.chukai.ne.jp

ホームページ:

有限会社ホームケア渡部建築(米子市大崎/介護用品販売、介護リフォーム、建築工事、福祉用品販売、福祉用品レンタル、木造建築工事、リフォーム)(電話番号:0859-28-8487)-iタウンページ
有限会社ホームケア渡部建築(米子市大崎/介護用品販売、介護リフォーム、建築工事、福祉用品販売、福祉用品レンタル、木造建築工事、リフォーム)の情報ならiタウンページ。電話番号はもちろん、地図やルート案内まで全部無料!米子市大崎周辺の介護用品販売、介護リフォーム、建築工事、福祉用品販売、福祉用品レンタル、木造建築工事、リフ...

Qピットのページ

ホームケア渡部建築 | 鳥取県米子市 | Qピット | すくみ足 | パーキンソン病
パーキンソン病などによるすくみ足を改善する身体装着型移動支援機器Qピットを開発・販売中。その他介護用品、福祉用具のレンタル/販売、 住宅の改修もおまかせ下さい。 | ホームケア渡部建築

未装着⇒装着中の動画があります。

動画では劇的に変化しているように見えます。

 

デモ機の貸し出しは基本的にないそうなので、自費レンタルをご利用くださいとのことでした

 

 

購入・レンタルにあたっては、医師または理学療法士にご相談ください。

すくみ足が楽になり、転倒での骨折も予防できるとよいですね。

 

 

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コメント

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