正しい義歯のお手入れが誤嚥性肺炎を予防する 義歯のケアのポイント7つ

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口腔ケア

誤嚥は本来、嚥下の道へ行くべき食べ物・飲み物・唾液が呼吸の道に入ってしまうことです。

誤嚥

誤嚥性肺炎は、この誤嚥したものに付着した細菌が原因で起こる肺炎のことです。

 

正しい義歯のお手入れが誤嚥性肺炎を予防する

どういうことでしょうか?

 

歯と同じように義歯にも歯垢がつきます。

義歯の手入れをせずに使用していると義歯が細菌の温床になります。

その細菌が付いた食べ物・飲み物・唾液を誤嚥し、誤嚥性肺炎を引き起こしてしまうのです。

 

怖いのはそれだけではありません。

残っている歯が虫歯になる

歯周病が悪化する

細菌によって誤嚥性肺炎になる

 

義歯のお手入れを間違えると、口腔内の細菌が増えて、誤嚥性肺炎を引き起こすリスクが上がります。誤嚥性肺炎予防のために正しい義歯のケアを覚えましょう。

 

義歯のお手入れ方法7つのポイント

義歯の着脱方法に注意

入れる前に義歯の形態をよく観察しておきます。

ぴたっと歯茎に付着させるため、義歯はあらかじめ水で濡らしておく必要があります。

水につけたある場合は、誤嚥させないために水をよく切りましょう。

 

1.部分義歯

両手を使って入れる

クラスプ(金属のバネ、金具部分)が口唇や口のなかを傷つけないように注意。

小さい部分義歯は、誤って飲み込んでしまう危険があるので、食事中だけ使用するのも1つの方法です。

 

2.総義歯

入れるときは「上あご→下あご」

外すときは「下あご→上あご」

上あごの方が大きいので、先に入れて、後に出すと覚えましょう。

 

義歯はブラシでこする

義歯についた歯垢は洗浄剤につけても落ちません。

歯垢は物理的にブラシなどでこすり落とさないときれいになりません。

可能であれば、毎食後、ブラシでこすります。

難しければ、最低でも1日1回は外して、こすり落とす習慣をつけます。

 

義歯は流水下で洗う

義歯を水道から出る流水に当てて、こすって洗います。

歯みがき粉は研磨剤が義歯の表面を傷つけるので使いません

 

洗浄剤は汚れを落としたあとに仕上げに使用

洗浄剤による化学的洗浄のみでは十分な清掃効果はありません。

ブラシで汚れを落としたあとに、仕上げに使用します。

ただし、長時間、洗浄剤につけっぱなしにせず、義歯を口に入れる前には水でゆすぎ、洗浄剤を落とします。

 

使用しない時間は水につけて保管する

義歯を水につけるのは、乾燥による変形を防ぐためです。

使用しない時間は水につけます

コップに入れた水につけたり、義歯専用のケースも市販されています。

施設によっては、複数の方の義歯を同じ容器に入れていることがあると聞きました。

義歯は粘膜に直接触れるものです。

複数の方の義歯を管理する場合は、必ず別々の容器に保管します

 

夜間の就寝中は義歯を外す

口腔内の義歯と接触している部分の粘膜を休めるため、就寝中は義歯を外します。

夕食後、義歯を外して洗って、保管する流れがスムーズでしょう。

 

義歯は毎日使う

義歯は使わない期間が長いと、だんだん合わなくなってしまいます。

これは歯茎がやせたり、残っている歯が動いてしまったりするためです。

可能な限り、毎日使う習慣にします。

 

義歯は合わなくなったらすぐに調整を!

義歯を使いたくない方の理由の大半は義歯が合っていないからです

痛かったり、気持ち悪かったりすれば使いたくなくなるのは当然です。

合わなくなったら、必ず歯科受診をして、調整してもらいましょう。

 

高齢者が食事をする様子を見ていると、食べにくいからとわざわざ食事のときに義歯を外している人を見かけます。

だめです

食べるときに外さないといけないような、合わない義歯は絶対に調整すべきですよ。

 

義歯が合わないために、咀嚼がうまくいかず丸飲みになったり、口腔内に食べ物がたくさん残ったりすることがあります。

丸飲みは窒息につながる危険がありますし、口腔内に残った食べ物がのどの奥に吸い込まれて誤嚥してしまう危険があります。

 

誤嚥性肺炎の予防のために、必ず合った義歯を使用してくださいね。

 

最近は、外出が難しい方のために、訪問歯科(往診してくれる歯科)が増えてきました。

訪問歯科を利用し、順調に治療が進み、食べやすくなったと喜ばれている利用者さんを多く知っています。

在宅だけでなく、施設内に往診してくれる場合もありますよ。

往診可能な近隣の歯科を探してみてくださいね。

 

便利そうなものを見つけてしまいました。

これなら超音波で入れ歯を洗ってくれるので、ブラシでこするのがうまくできない方でも安心ですね。

コメント

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